赤坂で店舗デザインを考える際は、目指す雰囲気だけでなく、どのようなお客様が、どの時間帯に、何を目的に訪れるのかを整理しておくことが大切です。オフィス街と住宅街の両面を持つエリアだからこそ、通りや物件ごとの特徴を踏まえて計画しましょう。
この記事では、赤坂の店舗デザイン・内装事例を紹介するとともに、出店・改装時に押さえておきたい設計のポイントや店舗デザイン会社の選び方を解説します。
赤坂には、木やレンガ調の素材を使ったカジュアルな飲食店から、カウンターを中心とした落ち着いた割烹、照明や家具で非日常的な雰囲気を演出するラウンジまで、さまざまな店舗があります。ここでは、3つの事例をもとに、それぞれのデザインの特徴を紹介します。

赤坂2丁目にある「WE ARE THE FARM 赤坂店」は、ALL FARMが設計し、タクトデザイン工房が施工を担当した店舗です。木製のテーブルやレンガ調の壁、あえて天井を露出させたデザインが特徴で、気取らずに食事を楽しめる雰囲気に仕上がっています。
店内にはテーブル席とカウンター席を設け、天井からつるしたペンダント照明が木の温かみを引き立てています。素材の質感と照明を生かした親しみやすい空間づくりは、カジュアルな飲食店や、リラックスして食事を楽しめる店舗を計画する際に参考になるでしょう。

デザインワークスが手掛けた「赤坂四季庵 よう悦」は、赤坂6丁目にある15坪の割烹です。カウンター席を中心に6名用の個室を1室設け、物件の形状に合わせて客席や設備を配置しています。
木製のカウンターや天井、落ち着いた色合いの壁を取り入れた、シンプルで上品な和の空間が特徴です。装飾を抑えることで、料理や会話をゆっくり楽しめる雰囲気をつくっています。限られた面積にカウンター席と個室をバランスよく配置した設計は、小規模な飲食店や、接待・会食向けの店舗を検討する際に参考になります。

DESIGN STUDIO CROWが手掛けた「SHESHA LOUNGE OPEQUE AKASAKA」は、106㎡のシーシャラウンジです。高級ライフスタイルホテルのような上質さに、遊び心を加えたデザインが特徴です。
赤いドーム状のデザインとバーカウンター、色や形の異なる家具が、照明を落とした店内で存在感を放っています。照明や家具、特徴的な造形を組み合わせた印象的な空間づくりは、店舗の世界観を大切にしたいバーやラウンジの参考になるでしょう。訪れたお客様が、空間そのものを楽しめるデザインです。
今回紹介した3店舗は、業態によって内装の雰囲気が大きく異なります。赤坂だからといって特定のデザインにこだわるのではなく、来店するお客様の目的や過ごし方に合った空間を考えることが大切です。ここでは、事例から参考にできるデザインのポイントを紹介します。
友人や同僚との食事、取引先との会食、仕事帰りにゆっくり過ごす時間では、求められる席や雰囲気が異なります。今回の事例でも、カジュアルなテーブル席、カウンターと個室を組み合わせた和食店、ゆったり過ごせるラウンジなど、それぞれの利用シーンに合った空間がつくられています。
赤坂という立地だけで客層を決めるのではなく、出店する通りや提供するサービスに合わせて、主な利用シーンを考えましょう。誰と訪れ、どのくらいの時間、どのように過ごしてもらいたいのかを整理すると、席の種類やレイアウト、照明の方向性も決めやすくなります。
同じ木材を使った内装でも、レンガ調の壁や露出した天井と組み合わせるのか、すっきりとした和のカウンターに取り入れるのかで、店舗の印象は変わります。施工事例を見る際は、素材だけでなく、壁や床、家具、照明の組み合わせにも注目してみましょう。
気に入った写真を内装会社に共有する際は、「木を使いたい」という希望だけでなく、温かみのある照明や落ち着いた配色など、どの部分が気に入ったのかも伝えると具体的です。素材の質感を実物で確認し、料理や商品に照明が当たったときの見え方まで考えると、自店に合うデザインを検討しやすくなります。
外から店内の様子が分かる入口や、スタッフと会話しやすいカウンターは、初めてのお客様にも親しみやすさを感じてもらえる工夫です。一方、落ち着いて食事や会話を楽しむ店舗では、外からの視線や隣の席との距離にも配慮する必要があります。個室を設けるのも一つの方法です。
店内をすべて見せるか、外から見えないようにするかの二択ではなく、入口や通路、客席ごとに見え方を考えましょう。入店しやすさと、席に着いてからの落ち着きを両立できる配置を意識すると、初めて訪れるお客様も過ごしやすい店舗になります。
内装デザインを具体的に考える前に、候補物件の周辺を実際に歩いてみましょう。時間帯ごとの人の流れや、近隣の建物・店舗の使われ方を知ることが大切です。同じ赤坂でも、駅からのアクセスや周辺環境によって、店舗に求められる条件は変わります。
オフィスに近い物件でも、平日の昼と休日、夕方以降では、来店するお客様や利用目的が変わることがあります。出店を検討する際は、営業予定の時間帯に現地を訪れ、通行人の様子や近隣店舗の利用状況を確認しましょう。そのうえで、自店の主な客層や来店人数を想定します。
飲食店ならランチやディナーのピーク時、サロンなら予約が集中する時間帯など、混雑する場面を想定してレイアウトを考えることが大切です。入店待ちのお客様や配膳中のスタッフ、会計をする人が同じ場所に集中しないかも確認しましょう。席数を増やすことだけを優先せず、混雑時にもスムーズに営業できる配置を考える必要があります。
赤坂で物件を探す際は、駅からの距離だけでなく、通りを歩く人から店舗がどう見えるかも確認しましょう。坂道や建物の形状、周辺の看板などによって、地図上では駅に近くても、入口が見つけにくい物件があります。
路面店なら、外観から業態や店舗の雰囲気が伝わるかを確認します。地下や上階の店舗では、建物の共用入口から迷わずたどり着けるかが重要です。看板と内装を別々に考えるのではなく、通りから建物に入り、店舗の入口に着くまでの案内を一体的に計画すると、初めてのお客様にも分かりやすくなります。
赤坂にはオフィスや商業施設だけでなく、住宅もあります。物件を選ぶ際は、上下階や隣接する区画、建物の裏手がどのように使われているかも確認しましょう。飲食店の排気や音響設備、室外機、夜間の入口付近での会話など、営業中に周辺へ影響するものを把握しておく必要があります。
内装会社には営業時間や使用する設備を伝え、排気口の位置や防音対策、屋外照明の向きなどを相談しましょう。物件の契約や設計を進める前に、周辺環境と建物の管理条件を確認することが大切です。希望する営業スタイルに必要な工事も、早い段階で把握しやすくなります。
赤坂での出店を検討する際は、物件の階数や区画の形状、既存設備にも注目しましょう。同じ広さの物件でも、構造や設備によって実現できる内装は異なります。面積や賃料だけで判断せず、希望する店舗をつくるためにどのような工事が必要かを確認することが大切です。
路面店では、窓や扉を生かして店内の様子を見せるデザインが考えられます。ただし、外観を変更できる範囲は物件によって異なるため、事前に貸主への確認が必要です。一方、地下や上階の店舗では、建物の入口や階段、エレベーターを通って来店するため、店舗内のデザインだけではお客様を迎える環境を整えられません。
看板を設置できる場所や大きさ、共用部分に案内表示を設けられるかなどを、契約前に管理会社へ確認しましょう。通りから店舗の入口まで、お客様がどのように移動するかを考えることが大切です。段差や階段、エレベーターの有無も、来店のしやすさに関わります。
施工事例で気に入ったレイアウトがあっても、別の物件でそのまま再現できるとは限りません。柱の位置や区画の奥行き、窓や扉の場所によって、客席や作業スペースの配置は変わります。特に小規模な店舗では、家具の大きさや扉の開閉に必要なスペースまで考える必要があります。
「赤坂四季庵 よう悦」のように、物件の形状に合わせて客席や設備を配置した事例も参考になります。希望する席数だけを優先せず、スタッフの作業スペースや収納も確保したレイアウトを検討しましょう。飲食店なら厨房からの配膳、物販店なら商品の補充など、実際の営業を想定することが大切です。
居抜き物件に設備が残っていても、すべてをそのまま使えるとは限りません。飲食店なら厨房機器や排気設備、サロンなら給排水設備、物販店なら照明や空調など、出店する業態に必要な設備がそろっているかを確認しましょう。既存設備で対応できるかどうかは、専門業者による現地調査が必要です。
設備を再利用する場合は、性能や劣化状況だけでなく、所有者や修理・撤去費用の負担についても確認しておきましょう。再利用できる設備と改修が必要な設備を分けて見積もることで、居抜き物件を選ぶメリットが分かりやすくなります。物件を比較する際は、必要な工事費も含めた総額で検討することが大切です。
大型の厨房機器や造作家具を導入する場合は、店舗内に設置できるかだけでなく、建物の入口や廊下、階段を通って搬入できるかも確認しましょう。エレベーターを使う場合は、入口の寸法や積載条件を調べ、必要に応じて家具を分割して製作する方法なども検討します。
また、ビルによっては、工事や搬入ができる時間帯、共用部分の養生方法、指定業者が担当する工事などが決められています。こうした条件は工事費や施工期間にも影響するため、見積もりを依頼する前に内装会社へ共有しましょう。開業日から逆算し、管理会社との調整や必要な手続きの期間も確保しておくと安心です。
赤坂で店舗デザイン会社を探す際、会社の所在地が赤坂にあるかどうかだけで判断する必要はありません。赤坂での施工実績に加え、自店の業態や物件の条件に合った提案ができるかを確認しましょう。相談前に予算や開業時期、候補物件の資料などを整理しておくと、具体的な話を進めやすくなります。
赤坂での施工実績がある会社でも、大型のラウンジと小規模な物販店では、必要な設備や接客スタイルが異なります。事例を見る際は、デザインの好みだけでなく、業態や店舗面積、新装・改装の違い、路面店か上階の店舗かといった条件も確認しましょう。
また、過去の施工事例について、施主からどのような要望があり、それに対してどんな提案をしたのかを聞いてみるのもおすすめです。自店に近い条件で、どのような課題をどう解決したのかを知ると、その会社の経験や提案力を判断しやすくなります。写真では分かりにくい収納や設備の工夫についても、説明してもらうとよいでしょう。
店舗デザイン会社には、設計を中心に行う会社、施工まで一貫して対応する会社、物件探しや開業準備も支援する会社などがあります。また、施工事例によっては、設計と施工を別々の会社が担当していることもあります。
まずは自社で対応できることと、外部に任せたいことを整理しましょう。そのうえで、設備業者や管理会社との調整を誰が担当するのかも確認しておく必要があります。設計担当者や現場管理者、相談窓口、それぞれの対応範囲を明確にしておくと、工事中に変更が発生した場合も連絡がスムーズになります。見積もりにも各社の担当範囲を反映してもらいましょう。
完成イメージが好みに合っていても、実際の営業で使いやすいとは限りません。飲食店なら配膳や下げ膳、サロンなら施術の準備と片付け、物販店なら接客や商品補充など、スタッフの一日の動きを図面上で確認してみましょう。
素材や照明についても、なぜその仕様を選んだのか、掃除やメンテナンスはしやすいのか、傷んだ場合に交換できるのかを確認しておくことが大切です。デザインの意図だけでなく、日々の営業での使いやすさまで説明できるかは、会社選びの判断材料になります。初期費用に加え、開業後の手入れや維持管理にかかる負担も考えておきましょう。
複数の会社に見積もりを依頼する際は、設計料や内装・設備工事、家具、看板など、含まれる項目をそろえて比較しましょう。機器の購入費や撤去・処分費が含まれているか、別途手配が必要な工事はないかも確認し、総額で判断することが大切です。
また、解体後に設備の不具合が見つかるなど、追加工事が必要になった場合の対応も聞いておきましょう。費用が発生する際の説明や承認の進め方を事前に決めておくと安心です。引き渡し後についても、保証の対象や期間、補修の連絡先を確認し、開業直後に不具合が発生した場合に誰が対応するのかを明確にしておきましょう。
赤坂には、木やレンガ調の素材を生かした親しみやすい飲食店、限られたスペースにカウンターと個室を設けた割烹、照明や家具で独自の世界観を演出するラウンジなど、さまざまな店舗があります。施工事例を参考にする際は、デザインの好みだけでなく、来店するお客様の目的や物件の条件にも注目してみましょう。
実際の店舗づくりでは、入口までの案内や客席・作業スペースの配置、既存設備の活用方法、ビルの工事条件なども考える必要があります。自店の営業スタイルと物件の条件を理解し、それに合った提案ができる会社を選ぶことが、開業後も使いやすい店舗づくりにつながります。
当メディアでは、実現したい空間に合わせて東京の店舗デザイン会社を紹介しています。赤坂で出店・改装を検討している方は、各社の施工事例や得意分野、対応範囲を比較し、希望する店舗づくりに合った依頼先を探してみてください。
東京エリアで店舗デザイン・内装設計に対応しているおすすめの会社を事例の多い空間別に厳選しました(※)。
| 東京の事例 | 19件 |
|---|

| 東京の事例 | 27件 |
|---|

| 東京の事例 | 15件 |
|---|

※東京エリアの事例数は各社公式サイトの掲載情報を基にした編集チーム調べ(2026年1月15日時点)